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「Go To Eat」時の無断キャンセル率は1/3に! 理由には「体調不良」が急浮上【テーブルチェック調べ】

2020年11月20日 1:44 pm

 飲食店向け予約・顧客管理システムの開発・提供を手掛けるTableCheck(テーブルチェック、東京・銀座、谷口優社長)が2018年から毎年実施している「飲食店の無断キャンセルに関する消費者意識調査」によると、無断キャンセル理由に「体調不良」が急浮上するとともに、「Go To Eat」利用者の無断キャンセル率が通常時の1/3になるなど、コロナ禍での影響が見て取れた。調査は11月6~9日、全国の20~60代の男女1113人を対象にインターネットで実施した。

 無断キャンセル理由のトップは、2018年の第1回調査から変わらず「場所確保のためのとりあえず予約」(28.6%)だったが、2位には、これまで6位以下だった「体調不良」(24.6%)が急浮上した。同社では、新型コロナウイルス感染拡大の影響と分析する。

 また、10月1日から始まった「Go To Eat」キャンペーン下での、オンライン予約サイトユーザーの無断キャンセル状況を調べたところ、通常時より「Go To Eat」利用者の方が無断キャンセルが少ない傾向だったことが分かった。これまでの調査では、無断キャンセルをしたことがある比率は10%前後だったのに対し、同キャンペーンを利用してオンライン予約サイトから予約したユーザーの無断キャンセル率は、わずか3.3%だった。

 無断キャンセル時の予約手段としては、前々回調査から変わらず「グルメサイト」がトップだった。同社では、「気軽に予約できるグルメサイトでは、有効なキャンセル防止の仕組みが整備されておらず、『とりあえず予約』や『うっかり忘れ』などにつながりやすい。それは『電話予約』でも同じことがいえる」と指摘。いずれも無断キャンセル発生時にキャンセル料を請求することができないことから、「他業界では当たり前となっている『予約時のクレジットカード情報の入力』など、飲食店側が積極的に対策を講じていく必要があるのではないか」と注意喚起している。

 調査では、その対応策についても聞いており、「効果的だと思う無断キャンセル対策」のトップは「予約時のクレジットカード情報の入力」(63.3%)で、2位の「来店日前の電話による予約確認」(39.3%)を大きく引き離している。また、キャンセル料を請求することの妥当性について聞いた質問では、第1回調査から変わらず7割前後の消費者が「妥当」と回答しているにもかかわらず、飲食店側が「お客様に手間をかけてしまう」「予約が減ってしまう」などの懸念から導入をためらっていることが、同社のデータからも見て取れるという。そのため同社は「無断キャンセルを防ぐには飲食店側の英断も必要」との見解を示した。