焼肉・韓国料理業態の「KollaBo」を28店舗展開する韓流村(東京・三田、任和彬社長)が、グルメサイト「食べログ」を運営するカカクコムに対して、チェーン店の評点を下方修正する「チェーン店ディスカウント」を実施されたことで売上が減少したとして損害賠償を請求していた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁であった。
判決では、食べログ側の独占禁止法違反(独禁法)を認定した一審の東京地裁判決を取り消し、韓流村の逆転敗訴とした。
裁判後に開かれた記者会見で任和彬社長は「今回の判決は独禁法の優越的地位の乱用を容認した衝撃的な判決」と憤りを露わにし、最高裁に上告する方針を示した。
任社長は、「一審で非開示だった『チェーン店ディスカウント』について開示されたものの、カカクコム側は『新ロジック』導入による不具合を補正するための調整と説明し、その主張が認められた。しかし、この『新ロジック』もブラックボックスであり、これは明らかに独禁法違反だ」と訴えた。
今回開示された「チェーン店ディスカウント」の説明では、「食べログ」のホームページにある「飲食チェーン一覧」に掲載されている店舗(1月19日17時時点で6636件、https://tabelog.com/grouplst/)に適用しているもので、韓流村は「チェーン店の中から人為的・恣意的に一部の店を選び出しており差別にあたる」と訴えていた。
一方、カカクコムは「一連の本件訴訟を通じて、当社事業の正当性・適法性を一貫して主張してまいりました。本日の控訴審判決では、『食べログ』におけるアルゴリズム変更に違法性がない旨が確認され、当社の主張が正当なものであったことが認められたもの」とコメントしている。