サントリーは、システム開発やエンジニアリングサービスなどを手掛けるプログレス・テクノロジーズ(東京・青海、中山岳人社長)と共に、液体の中に絵や文字を描く世界初(サントリー調べ)の独自技術を使ったサービス〈Lidris〉(https://www.suntory.co.jp/sic/lidris/)の実証実験を進めており、2025年中の正式ローンチを目指している。
〈Lidris〉は、ロボットアームを使い飲料などの中に3次元の絵や文字を描くサービスで、現在、イベントや展示会などで披露しながら実験と市場調査を重ねている。使用するインクには自然由来の原料を使用しており、例えばトマトのリコピン色素で赤色を出している。
液体とインクの比重をうまく合わせる独自技術により、インクが液体の中でにじんで拡散することなく形をとどめるようにしており、専用の飲料とインクが必要となる。現在のところサイダーとマンゴー、ピーチの3種の飲料が開発済みで、さらにさまざまなフレーバーやカラー、アルコールの有無などバリエーションを増やすための研究を重ねている。
サントリーでは、企業のロゴマークやイニシャル、記念日などの日付を液体内に描く使い方などを想定しており、「付加価値を付けて飲料の単価を上げることにも役立てられるようにしたい」という。販売については、機材の購入・リース・レンタルを選べるようにし、専用の飲料とインクを別途購入する形となる予定。