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すき焼きにヨーグルトやトマトが合う!? 今年のトレンド鍋は「新感覚すき焼き」に!!【ぐるなび】

2024年10月11日 11:53 am

 ぐるなびは2024年「トレンド鍋」に、食材や割下などに工夫を凝らした「新感覚すき焼き」を選定した。「トレンド鍋」はその年のトレンドとなりそうな鍋を選出する目的で2009年に始めたもので今回が16回目となる。

 ぐるなびが保有するビッグデータを活用した食トレンド分析「ぐるなびデータライブラリ」によると、今年の冬に最も人気が高まると予想される鍋料理は「牛すき鍋」だった。また、インバウンド回復に伴う日本食への関心も高まっており、〈楽天ぐるなび〉の外国語版サイトのPV(ページビュー)を見ると平均して「すき焼き」が「しゃぶしゃぶ」の2.5倍高かったという。

 これらを踏まえて、ぐるなびでは定番のすき焼きに簡単なオペレーションでひと工夫加えることで差別化を図れ、満足感も高められる「新感覚すき焼き」を今年の「トレンド鍋」に決定。続いて、ぐるなび会員2439人に「新感覚すき焼き」という言葉から感じるイメージを聞いたところ、「洋風でおしゃれ」「エキゾチック」「ヘルシー」が上位となった。

 記者会見では、「GURUNAVI FOODHALL WYE」料理長の高橋毅さんが「卵で食す」「割下を使う」というすき焼きの特徴を生かつつ、参考になるレシピとして考案した「新感覚すき焼き」2品を発表した。

 〈〝ヨーグルト卵〟で食べる黒毛和牛の燻製すき焼き〉は、燻製醤油を加えた割下に黒毛和牛肩ロースを組み合わせ、さっぱりとしたヨーグルトと生黒胡椒を加えた卵にくぐらせて食するもの。〆には最近トレンドのTKM(たまごかけ麺)を用意する。
 高橋さんは「甘じょっぱい割下に燻製で少し苦みを、粒胡椒で辛味を、ヨーグルトで酸味を加え、最後まで食べ飽きない味にした」と説明した。

 〈とろけるオムレツのトマトすき焼き〉は、生卵で食べるのが定番なすき焼きを、オムレツ風にアレンジ。半日かけて煮込んだ豚肩ロース肉とトマトのほどよい酸味がクセになる味に仕上げた。〆には、ライスコロッケを鍋に入れて煮詰まったスープをかけて崩し、リゾット風にしても楽しめるようにした。
 高橋さんは「ヘルシーな洋風メニューとして開発した。ゴロっとした野菜は焼いて甘みを出した。和洋折衷の割下で、卵に火を通すことでオムライスのようにし、カラフルなメニューに仕上げた」と語った。

左から、ぐるなび飲食店支援事業部加盟店営業部の中村萌美さん、「GURUNAVI FOODHALL WYE」料理長の高橋毅さん、料理研究家兼日本鍋文化研究所名誉鍋奉行の安井レイコさん

 日本鍋文化研究所名誉鍋奉行の安井レイコさんは上記の2品について「醤油の旨味が海外でも理解されつつあり、その旨味を活かしながら洋風の食材の旨味が加わることで華やかになった」と感想を述べた。

 続けて、「新感覚すき焼き」を考えるポイントとしては、「①魚介やきのこなど具材を変える。②トマトやキムチ、チーズなどの食材で味変できるようにする。③コチュジャン、オイスターソース、バターなど調味料を変える」の3点を挙げ、「これら1つあるはいくつかを組み合わせると、さまざまな『新感覚すき焼き』のメニューが生まれるのではないか」と期待を寄せた。

 ぐるなびでは、これら新しいメニューによる差別化などを加盟店に提案する。一方で、これまで実施していたメニューフェアについては今回は行わず、上記2品について「GURUNAVI FOODHALL WYE」で提供するかどうかも現在検討中だという。